どちらも純米大吟醸ですが、ちょっとスペックが違います。まず飲む前にはスペック確認しちゃいます。先入観入ってしまうかもしれませんが、はじめはこのスペックがこういう味というのをインプットする必要があるのでいいと思います。
ワインのテイスティングのはじめの一歩は品種当てになるかもしれません。しかし日本酒は違います。米の品種について書いてある本も多いですが、実際はスペックによっての差が大きくて、そっちを把握することがより重要になってくると思います。
また比較試飲法はワインの世界では有名で、必ず2種類以上のお酒をテイスティングします。それにより違いがより明確になります。はじめから絶対音感みたいに味を捉えられるわけではないので、あくまで相対的にどうなのかというところから始めていきましょう。
今回は純米大吟醸同士の比較試飲ですが、細かく全部分析してしまうと、このコーナーが1回で終わってしまいかねないので、小出しにします。山廃は乳酸菌を実際に酒母の中で増やして醸造します。その他の速醸は乳酸を添加します。この違いが山廃には乳製品のニュアンスをもたらします。発酵バターやヨーグルトのような香り、そして強めの酸が特徴となってきます。今回もそれを強く感じます。貴は比較的スルッと穏やかな酒質ですが、山廃になるとさすがにしっかりとした味わいになってきます。
貴 山廃純米大吟醸 vintage 2016
永山本家酒造場
これも実は熟成なのですね。山廃は熟成かぶせてくるのが多いですね。ほんのりスイートスパイスのような香りが有るような気がしました。お米は山田錦兵庫県特A地区の一級品。これについても後ほど解説が必要ですよね。。。
これについても本格的に語るとながくなるので今回は簡潔に。原酒はできあがったあと水で飲みやすくしてないので、ちょっとワイルドでアルコール度数も少し高めで17,8%くらいになります。そのビリビリ感を熟成によってまろやかにしているのが、今回の菊というお酒。フルーティで吟醸香のメロンやバナナの香りがして、酒質もしっかりとした味わいです。
菊 純米大吟醸 大谷石洞窟貯蔵酒
虎屋本店
栃木の酒造で七水とか菊と出しています。